上望陀農業者の思い

「高品質の農産物をしっかり作りたい」

私たちは農家として、まず、農産物をしっかりつくることが大切だと考えています。そのために、これまでもいろいろな取り組みをしてきました。
昔は、上望陀の田んぼは水回りが悪く、ほ場条件がよくありませんでした。そこで、地域の先輩たちと一緒になって解決方法を考えてきました。その結果、ほ場整備しか解決方法はないと思い、周りの農家への働きかけや事業の活用などを行って、ほ場整備に6年取り組みました。ほ場整備の結果、ほ場条件の問題は解決され、上望陀は個人が機械を持たなくても農業ができる集まりになりました。


米粉の販売についても、高品質の米粉をつくりたいという思いから、製粉機などの設備投資を頑張りました。そのおかげで、粒径の細かい特徴的で高品質な米粉ができました。
やる気があれば実践できるのが農業のいいところです。これからも、いい農産物・加工品をつくるために頑張っていきます。

「新しいことに意欲的に取り組みたい」

人と同じように、お米にも個体差や品種間差があります。個体差をいい方向に伸ばすような栽培方法の研究と実践をすることが大切だと思っています。お米の栽培は1年に1作です。気象条件の差もあり、毎年が勉強の連続です。常に新しいことをやっていきたいと考えています。

上望陀では共同の乾燥調製施設であるライスセンターをつくりましたが、それぞれの田んぼでお米のつくり方がバラバラでは品質が安定しません。そこで、高品質な上望陀のお米をつくるために、上望陀内で肥料や農薬使用を統一し、化学肥料と化学合成農薬を半分にする「ちばエコ農産物」の認証にも取り組みました。


また、ほ場整備後に水田土壌内の養分が少なくなっていたため、堆肥散布などの土づくりによる土壌改良が必要となっていました。そこで、耕畜連携に取り組むことで、堆肥の散布による土づくりを行っています。その結果、収量の増加や食味の向上などの効果がはっきりと現れてきました。

決して閉鎖的にならないように、いいことは積極的に取り入れて実践することを大切にしていきたいと思います。

「上望陀の農産物を知ってほしい」

上望陀でつくられたお米、米粉などの農産物を皆様に知っていただきたいと思っています。できた農産物だけでなく、栽培条件を統一して安定した品質のお米をつくっていること、耕畜連携で土づくりと循環型農業を実践していること、「ちばエコ農産物」の認証に取り組んでいることなど、おいしい農産物をつくるために、いろんな取り組みをしているということも知っていただければと思います。

上望陀では、お米の刈り取りやトウモロコシなどの収穫体験も行っています。参加者からが「おいしかったから農産物を送ってほしい」というありがたいお言葉をいただくことがあります。お米の袋に書いてある「並みじゃねー」という言葉は少し乱暴な言葉ですが、実際食べてみるとおいしいと好評をいただいています。皆様の「おいしい」というお声が励みになっています。

これからもおいしい農産物を皆様にお届けできるように、これからも精一杯農業に取り組んでいきます。